「聴く・承認する・問いかける」── コーチングの学びから見えてきたもの
コーチングの学びを続けています。
正直に言うと、簡単ではありません。
相手の話を“聴く”という基本ひとつをとっても、つい自分の関心や経験から聞いてしまうことがあります。
それでも、訓練と経験を重ねながら、少しずつレベルアップしていきたいと思っています。
クライアントの中には、私のことを「先生」と呼んでくださる方もいます。
ありがたいことですが、私は「先生」と呼ばれるのがあまり得意ではありません。
むしろ「〇〇さん」と呼ばれる方がしっくりきます。
なぜなら、私は教える立場というより、一緒に考え、伴走するパートナーでありたいからです。
私は普段のコンサルティングで、
現状を分析し、あるべき姿とのギャップを見つけ出すことを大切にしています。
特に、問題の原因を探るときには「Why(なぜ)」の質問を繰り返します。
原因に対応した課題を設定できれば、クライアントのアクションにつながるからです。
けれど最近、コーチングの学びを通して気づいたのは、
「Why」を問うだけでは、相手の可能性を十分に引き出せないということです。
“なぜそうなったか”ではなく、
“これからどうしたいか”“何が大切か”に焦点を当てる問いが、
クライアントの中に新しい気づきを生み出します。
「自分ではなく、相手に焦点を当てる」
──これは、私自身にとっても大きなテーマです。
相手の世界を聴き、相手の努力や存在を承認し、
相手の気づきを促すように問いかける。
その3つのスキルを磨いていくことで、
クライアントが自らの可能性を最大限に発揮できるようになる。
そんな対話を目指して、これからも学び続けていきたいと思います。

